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NEWS REPORT

『旅立つ理由』旦敬介(岩波書店)

2013/04/06

旦敬介さんの著作、『旅立つ理由』が刊行されました。

また、4月9日 20:00〜 下北沢の本屋B&Bにて、刊行記念トーク&朗読イベントが開催されます。

出演:旦敬介(作家、翻訳家)、門内ユキエ(画家)
開催日時 :4月9日 20:00~22:00 (19:30開場)
場所:本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料: 1500yen

※サイン会では、ご希望の方へ
門内ユキエさんがイラストを描いてくださいます!!

お申し込みはこちらからどうぞ

 

『旅立つ理由』 旦敬介 4101RrnDm5L._SS500_-300x300

カポエイラのショーで生計をたてるブラジル人,ベリーズに流れ着いた上海娘…….アフリカや南米の,そのさらなる辺境に暮らす人びとの生き生きとした表情を写し取りながら,人はなぜ旅をするのか,なぜ旅立つことを強制されるのかを問う。
21の短篇.主人公以外は日本人がほとんど登場しない,異色の日本文学。(カラー挿画=門内ユキエ)

■体裁=四六判・上製・206頁
■定価 2,415円(本体 2,300円 + 税5%)
■2013年3月22日
■ISBN978-4-00-025884-5 C0093

NEWS REPORT

Sound/Art – Tuning in to Africa いま、アフリカに耳を澄ます

2013/04/05

スクリーンショット 2013-04-05 15.56.38

イベントのお知らせです。

Sound/Art – Tuning in to Africa いま、アフリカに耳を澄ます
日程:2013年5月14日(火)〜5月20日(月)
会場:ヨコハマ創造都市センター1Fホール

野生の科学研究所研究員の石倉敏明さん、
映像人類学において研究所とも協力関係のあるおふたり分藤大翼氏、川瀬慈氏が出演するトークが予定されています。

《感覚と創造のアフリカ 〜芸術と人類学の交点から》syutuen

トークと映像上映

出演:分藤大翼、川瀬慈、石倉敏明

5月14日(火)開場18:30 開演19:00

現代映像人類学のフィールドを切り拓く分藤大翼・川瀬慈の作品を通じて、アフリカという大陸に層を成す人間の全感覚を揺るがす表現の可能性を探究します。

下記ページからご予約ください。
http://saa.yafjp.org/

NEWS NAKAZAWA

長谷川祐子 × 中沢新一トークショー《キュレーションの力》

2013/04/04

東京都現代美術館チーフキュレーター長谷川祐子著「キュレーション―知と感性を揺さぶる力」(集英社新書)の刊行を記念して、中沢新一×長谷川祐子トークショーが開催されます。キュレーションの本質はどこにあるのか、知と感性を揺さぶるキュレーションとは何かについて、二つの知性の熱いトークが期待されます。

中沢新一×長谷川祐子トークショー《キュレーションの力》

日時:2013年4月14日(日)18:30~(※開場は18:00)
場所:青山ブックセンター本店 大教室
料金:1,260円
定員:110名

ご予約はこちらから

書籍紹介『キュレーション 知と感性を揺さぶる力』

著:長谷川祐子
発売:集英社新書
価格:798円

鑑賞するという体験を通して、芸術作品はその都度立ち現れる。どのような空間、文脈、関係性で見せるのかというキュレーションのあり様により、その体験は異なってくる。その仕掛けを創造するのがキュレーターの役割である。
キュレーターは、巧みなテーマ設定や作品の選択、ディスプレイなどによって鑑賞者を誘惑し、心を揺さぶる〈忘れがたい体験〉を演出するとともに、展覧会などの実践を通じ、社会に対して批評や思想の提案を行う。
現代アートのキュレーターとして、海外のビエンナーレも含めて数多くの展覧会を成功させてきた著者が、豊富な経験を踏まえつつ、キュレーションの本質を論じる。

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シンポジウム『東日本大震災から考える~地域の再生・多様性~』

2013/04/01

大阪にて、鼎談のお知らせです。

全日本仏教青年会 全国大会in大阪

シンポジウム『東日本大震災から考える~地域の再生・多様性~』
鼎談:玄侑宗久氏(作家)、釈徹宗氏(相愛大学教授)、中沢新一(明治大学 野生の科学研究所所長)

日程:5月7日 14:30開演(14:30~17:00)
会場:真宗大谷派難波別院 南御堂
(〒541‐0056 大阪府大阪市中央区久太郎町4-1-11)
定員:300名 参加費無料
問い合わせ先 全国大会実行委員会事務局まで

※定員に達しましたので申し込みを締め切らせていただきました(4/11)。
お申し込みのみなさま、どうもありがとうございます。

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めぐりゆく神話:映像人類学の可能性

2013/02/23

公開研究会のお知らせです。

明治大学野生の科学研究所 公開研究会「めぐりゆく神話:映像人類学の可能性」

発表者:ローラン・ヴァン・ランカー
司会・コーディネーター:川瀬慈(映像人類学者/国立民族学博物館)
ゲスト:仲野麻紀(即興演奏)
企画:明治大学野生の科学研究所

日時:2013年2月27日(水)
17時開場/17時30分開演 〜 20時終了予定
参加費:500円(予約不要、先着40名)
会場:明治大学野生の科学研究所
〒101-0052 千代田区神田小川町3−26−8 2F
地図:http://sauvage.jp/contact

※会場の都合により、満席の場合は入場をお断りする場合もございます。
※作品の上映、ディスカッションは主に英語で行います。

上映作品

『スーリヤ Surya』2007,76min,英語他。
監督:ローラン・ヴァン・ランカー
Directed by Laurent Van Lancker

本作では、現代の吟遊詩人たちがそれぞれに異なる言語と朗誦スタイルで、架空の叙事詩を謡い紡ぎ、主人公“名前のない英雄”の命を繋いでゆく。文化の香気、言語の味わい、旅の匂い。我々は語り手から語り手へと旅をする。想像と現実、内なる世界と外の世界、ドキュメンタリーとフィクションの間を振り子のように揺れ動きながら。この抒情詩は、ヨーロッパからアジアにかけての陸路の旅(ベルギー、スロヴァキア、トルコ、シリア、クルディスタン、イラン、パキスタン、インド、ネパール、チベット、中国、ベトナム)を経て生み出された。想像・創造力は、オーディオヴィジュアルパフォーマンスを通し、あらゆる境界を越えて旅を続ける。

※  作品上映後のディスカッションは、主に英語で行います。

映像作家

ローラン・ヴァン・ランカー  Laurent Van Lancker

ブリュッセルを拠点に活動するアーティスト。映画制作(IAD Film School, Brussels)と人類学(SOAS/ロンドン大学東洋アフリカ研究学院)を学び、ゲント大学で芸術学博士号を取得。制作した映像作品は、映画館、アートセンター、美術館、テレビ等、多様な場で公開されてきた。『Ymako』(英国王立人類学協会主催国際民族誌映画祭1998においてバジル・ライト賞受賞)、『雲と移動』(グランプリジュンヌ、アジア映画祭1999)等を発表後、2001年から2012年にかけて『実験的民族誌』と呼ばれる短編ドキュメンタリーのシリーズを制作。自己再帰的/パフォーマティヴ/相互行為的/感覚的/感触的といった様々な映像のモードを探求してきた。長編ドキュメンタリー『スーリヤ』は、ロドス国際映画祭で金鹿賞・観客賞を受賞した他、パリ、ライプツィヒ、ドバイ、ダーバン、マル・デル・プラタ、モントリオール、サンクトペテルブルク等の映画祭で上映された。近年は「拡張されたドキュメンタリー」研究グループ(ゲント大学)に参加し、インターネットによる芸術的なコラボレーション実践プロジェクト【Diwans.org】を完成させている。また教育者としても、ベルリン自由大学、ロンドン大学、ブルキナファソやベルギーの映画学校等で映像人類学や映画制作の指導を定期的に行う。ブリュッセルを拠点とする芸術・映像人類学の国際ワークショップSoundImageCulture(SIC)の中心的な人物でもある。

※【Diwans.org】   http://www.diwans.org
※【polymorfilms】 http://www.polymorfilms.be/#/Films/
※【SoundImageCulture】http://www.soundimageculture.org/en

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『大阪アースダイバー』発売!!

2012/10/10

大阪こそが「真性(ほんまもん)」の都市であるーーーー

南方と半島からの「海民」が先住民と出会い、砂州の上に融通無碍な商いの都は誕生・発展する。
上町台地 = 南北(アポロン)軸と住吉ー四天王寺ー生駒 = 東西(デュオニソス)軸が交差する台地の一大叙事詩。

『大阪アースダイバー』ついに発売です。

プロローグ
大阪アースダイビングマップ

第一部 プロト大阪
【大阪を読み解く鍵を求めて】
「くらげなす」土砂層の上に/大阪の見えない座標軸/二つの軸/南北に走るアポロン軸/東西に走るディオニュソス軸/河内カオスモス/西の王家の谷――百舌鳥古墳群/大阪文化の野生のルーツ/複素数都市
【太陽と墳墓】
ディオニュソス軸線の発見者は誰か/「スミヨシ」系の海民/渡来民たちの波/日の御子の誕生/大阪の大地の歌/太陽の子の死と再生
【四天王寺物語】
軍事と呪術の物部氏/玉造の怪/比類なく高い仏塔/キツツキと鷹の戦い/大阪スピリットの古層/聖徳太子と俊徳丸

第二部 ナニワの生成
【砂州に育つ資本主義】
商人と無縁の原理/水底から出現した島々/八十島のナニワ/ナルニワ国の物語/アジールとしての砂州/淀川河口はクグツのすみか/はじまりの商人/商品は無縁から生まれた/豊かな無縁社会/無縁社会を超える
【超縁社会】
ナニワのミトコンドリア戦略/負けるが勝ちや/有縁、無縁、超縁/トーテム紋章としての暖簾/座という秘密結社/お金と信用/信用とプロテスタント/信仰としての信用
【船場人間学】
船場の性と愛/野生のぼんち/番頭はんと丁稚どん/暗黙知はからだに叩き込む/幸之助と船場道場/甦れ、ナニワ資本主義

第三部 ミナミ浮上
【日、没するところ】
西方の意味/広大なネクロポリス/封印された笑いの芸能/聖なる墓守/埋葬儀礼のまわり/聖から芸人へ
【千日前法善寺の神】
処刑場から見世物へ/聖なるミナミ/地上からちょっとだけ離れて/自転車とパノラマ館/萬歳から漫才へ/民主的な南方からの神々/エビスの記憶/不条理の萬歳/シャーマン・吉本せいの選択/来るべき漫才
【すばらしい新世界】
モダニズムの夢/新世界の精神分析/湿った通天閣/タイシとビリケン/ミナミの胎蔵界曼荼羅/荒陵に咲く花
【ディープな大阪】
最後の庇護の場所/見えない空間/「あいりん地区」の形成史/鳶田から釜ヶ崎へ/世界と運命の転換点/エリアクリアランス/人類型都市構造/ミナミの栄誉/ジャンジャン横丁のデュシャンたち/アンフラマンスなミナミ

間奏曲

第四部 アースダイバー問題集
【土と墓場とラブホテル】
崖地と粘土/あわいの人形/マテリアリストにしてアニミスト/恋のマテリアリズム/ホテルはリバーサイド/自由恋愛のメッカ/ラブホテルとディズニーランドの深層/ラブホと野生の思考
【カマドと市場】
敵が味方に変わるところ/転換の門/海に直結した魚市場/市場とスーパー
【大阪の地主神】
生玉神社と坐摩神社/イカスリの神/ツゲ一族の娘たち/渡辺一族の登場/水軍武士団へ/南渡辺村と北渡辺村/区別と階層差/さまよえる北渡辺村/くり返される強制移住/太鼓の村/解放運動/「同和」の未来
【女神の原像】
「太陽の妻」/太陽と性/不思議な神話の記憶/コリア世界との距離
【コリア世界の古層と中層】
生野区と平野区を掘る/猪飼野の謎/加耶の人々の日本への移住/ものづくり大阪の土台/帝国主義の時代/壁とその解体

Appendix 河内・堺・岸和田ー大阪の外縁
【河内】
先住民の夏至祭/死霊を渦の中に巻き込んで/古層の息づかい
【北河内】
宇宙船イワフネ号/河内の野生の根拠地
【堺と平野】
環濠都市の精神は生きている/ガラパゴス都市/堺と平野ー偉大なる例外者/都市のたたかい
【捕鯨とだんじりー岸和田】
海民の夢の時間/だんじりの運動学/だんじり=捕鯨

エピローグにかえて

NEWS REPORT NAKAZAWA

港千尋×中沢新一対談 「ホモサピエンスの起源と未来を探る」

2012/09/21

9月17日、青山ブックセンター本店にて、港千尋翻訳『洞窟のなかの心』、中沢新一著『野生の科学』の刊行記念イベントが行われました!

約1年半ぶりの再会となった港さんと中沢所長。

ふたりの共同作業は十年ほど前、人間の科学を作り替えようと、雑誌「どるめん」の復活を試みた所まで遡ります。まずは、富士見や尖石など、かつてふたりでまわった縄文フィールドワークの思い出語り…と思いきや、「中沢さんに着いていったら遭難しかけて大変だった」と港さんが大暴露。「平坦な道からじゃ見られない景色だったでしょ?」と中沢所長が切り返し、会場はなごやかな笑い声に包まれました。

ふたりを繋ぐ共通意識のきっかけになったものは、フランス・ドルドーニュ県の旧石器遺跡探索だったそうです。港さんはフランス考古学の流れから、中沢所長はチベット仏教の先生の招待で訪れたという違いはあれど、ここからふたりの関心はぐんと洞窟に接近していきます。洞窟壁画の持つプリミティヴな普遍性に着目し、南アフリカ・サン族の描く岩絵やアマゾン先住民の彩色文様、60年代のサイケデリックアート、チベットの死者の書にまで共通点を見いだしていきます。

洞窟トークは更に続きます。

『洞窟のなかの心』によれば、壁画は外界のスケッチではなく、脳の中のプロセス(過程)が外在化して岩の上に浮上したもの。そのため壁画には具象的な動物絵、抽象的な模様のほか、人間が動物に変容する図像が洞窟の奥でたびたび見られます。人間の心の深い層には、意識の変容によって人間が動物に生成変化してゆく領域があるそうで、洞窟と人間の心の対応関係が伺えますね。

『野生の科学』で「喩」と呼んでいる、二つの意味領域を重ねる心の構造も、人間の認識の根源的な過程であり、まさに洞窟壁画を描いた人達の中で起こっていたと考えられます。

洞窟内での倍音の発見や楽器の遺物、オルフェウス教の話が続き、芸術・音楽・宗教・哲学など人間の学問全般の始まりの場所として洞窟の姿が甦ってきました。西洋哲学に見過ごされてきた人間の意識の過程である「アフリカ的段階」は、後の様々な文明を作り上げる大変重要な基盤だったのです。

港さんは「動物が人間に何を教えてきたのか」、中沢所長は「音楽や言語や数の発生地帯としての洞窟」に着目していると語り、更なる研究の可能性を示唆して、対談を終えました。

港千尋さん翻訳の『洞窟のなかの心』、中沢新一所長著『野生の科学』。

二冊はシリーズ本であり、良く似た装丁デザインが特徴です。『洞窟〜』の表紙はフランスのペシュメルル洞窟、『野生〜』は人間の心の中の洞窟というべき、マティスの《赤いアトリエ》です。

人間と動物、植物と家具が互いに変容していく領域が描かれていますね。

考古学・民族学・民俗学・芸術・哲学を柔軟に結ぶ「野生の科学叢書(仮)」、第三冊目が待ち望まれます!

写真提供:ブラスメディア須藤夕香氏、野生の科学研究所

NEWS REPORT

明治大学黒川農場を訪問しました

2012/09/06

8月31日、打合せを兼ねて明治大学黒川農場を訪問しました。

黒川農場は今年の4月に完成したばかりのまだ新しい施設。環境・自然・地域との共生をコンセプトとし、農場と里山、太陽光、風力、バイオマス等の自然エネルギーを活用の仕組みや、加工食品の実習、レクチャー施設などを併せ持ちます。副農場長の佐倉先生のご案内で園内をまわります。黒川農場は今年の4月に完成したばかりのまだ新しい施設。環境・自然・地域との共生をコンセプトとし、農場と里山、太陽光、風力、バイオマス等の自然エネルギーを活用の仕組みや、加工食品の実習、レクチャー施設などを併せ持ちます。

副農場長の佐倉先生のご案内で園内をまわります。

 

 

広大な敷地に農圃が広がります。

農学部の学生さんの実習、研究のための栽培、市民向け農業講座(明治大学リバティアカデミー特別企画 アグリサイエンスアカデミー)などが行われています。

栽培中のシカクマメ。

その名の通り、さやが四角い豆種です。

原産は沖縄の豆で、さやや種子はもちろんのこと、花も塊根も食べられる、というパーフェクトな植物。ゆくゆくは味噌などの加工食品も計画中とか。

その他にもナスや枝豆、トマト、ピーマンなど季節の野菜が豊かに実ります。

  

温室では葉ものの野菜を栽培中。

土に植わっていないほうれん草が並ぶ景色に、なんとも不思議な気分になります。だいたい苗から20日ほどで出荷できるくらいになるとか。

栽培方法を知っているからか、食べた人からは「なんとなく味気ない」という感想もあるそうです。

  

太陽光、風力、バイオマス等の自然エネルギー循環システムにも力を入れる黒川農場には、風力発電や木質ペレットによって温室やエネルギーをまかなうシステムもそろっています。

ただ、これもまだまだ発展中の技術です。薪からはじめてペレットまで、機械一台につき、おおよそ4日かけて農場で1日に消費するエネルギーがつくられます。

  

印象的な話をひとつ。

黒川農場では市民向け農業講座(アグリサイエンスアカデミー)が開催されています。ここでは6月から翌年2月にわたって、実際の農作業を通した講義が行われます。

たとえば夏野菜の生育。トマトなら、一人だいたい8本程度の苗を育てるそうで、当然収穫物は持ち帰ります。一人8本分のトマトというと、ひと夏の収穫量は相当なものになります。最初はそのまま食べたり、ピューレにして楽しんでいた受講生も、夏が終わる頃には「もうトマトなんて見たくない!」というほど、山のように収穫したトマトを食べ続けることになります。

自然は時に過剰なものです。でも、佐倉先生はそれが大切なことなのではないかとお話されています。夏のトマトは季節に合った収穫物で、この時期に必要な栄養価を多く蓄えており、水分も豊富です。それを食べることは季節の循環をそのまま身体で感じることで、もう十分となれば体が満足し、次の夏まで食べたいと思うことははありません。自然の道理、身体の摂理にかなっていることなのです。

ある意味では過剰ともいえる部分を併せ持つ「農」。平均化して安定的な収穫を目指すだけでは、自然の持つ過剰さをも組み込んだダイナミックな循環は見えてきません。

最近の「農業」は「業」の部分が肥大化し、人間の根本にある「農」がおざなりになっているのではないかと佐倉先生は語ります。

明治大学野生の科学研究所は、この秋を皮切りに、黒川農場と恊働しさまざまな形でこの「農」についての取組みを行っていきます。

どうぞご期待ください!

NEWS NAKAZAWA

中沢新一 書籍「野生の科学」(講談社)

2012/07/30

2012年8月1日発売予定

研究所の名を冠した、中沢新一の新刊が発売されます。ここ5年の論文を新たに推敲し、書き下ろしも含めた著作。装丁も文章も、野生的で美しい、渾身の一冊です。ぜひ手にとってみてください。

内容は以下の通りです。

 Ⅰ 野を開く環

第1章 数学と農業
第2章 「不思議な環」を組み込んだ人間科学
第3章 頭上のコン
第4章 経済学とトポロジー
第5章 トポサイコロジー

 Ⅱ 知のフォーヴ

第6章 民藝を初期化する
第7章 二つの深沢七郎論(デリケートな分類/奇跡の文学)
第8章 闘うアニミズム
第9章 クラと螺旋 —新しい贈与経済のために
第10章 アール・ブリュットの戦争と平和
第11章 変容の岬
第12章 ユングと曼荼羅

 Ⅲ 空間の野生化

第13章 稲荷山アースダイバー
第14章 甲州アースダイバー
第15章 熱海アースダイバー
第16章 塔をめぐる二つのエッセイ(バベルの塔 ーコミュニケーションの神話/バベルの塔からストゥーパへ)
第17章 Y字の秘法
第18章 野生の地図学

 付録

「自然史過程」について
真の豊かさのための「モジュール・ケネー」

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映像人類学セミナー”Anthro-Film Laboratory”

2012/07/08

映像人類学の俊英たちによるセミナー”Anthro-Film Laboratory”が大阪で開催されます。
野生の科学研究所研究員の石倉敏明もファシリテーターとして参加します。
ぜひご参加ください。

【開催概要】

Anthro-Film Laboratory

作品のブラッシュアップセミナー
Work-in-progress Film Screening & Discussion

【場所と日時】
2012年7月19日(木)19:00 – 22:00
会場:天劇キネマトロン(大阪市北区中崎西1-1-18)

http://amanto.jp/tengeki/access.htm

人類学研究者がとりくむ映画、サウンドアート、プロモーション・ビデオ等を対象に、制作過程にある作品のブラッシュアップを目的とするセミナーを開催します。作品の制作目的や公開の方法はそれぞれ異なりますが、各作品の構成と編集について、みなで建設的に意見を交換しあう楽しい会にいたしましょう。

【発表作品と発表者】

  • 『無題』
    柳沢英輔(国立民族学博物館)
    2012年、7分
    撮影地:大阪、万博記念公園
    内容:日常の微細な音とその記録(フィールドレコーディング)に
    焦点を当てる。iPhoneで撮った未編集のスケッチ的映像。
  • 『How I See』
    矢野原佑史(京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科)
    2009年、4分24秒
    撮影地:カメルーン、ヤウンデ
    内容:カメルーンの首都ヤウンデで、ヒップホップ・カルチャーを実践する者たちと共同制作したプロモーション・ビデオ。調査者も「ラッパー」として参加することで、調査対象者が創造する世界の考察を試みた実験的作品。
  • 『送霊儀礼ソンコーカオの哭きうた①』
    伊藤悟(国立民族学博物館)
    2007年、30分前後
    撮影地:中国雲南省
    内容:徳宏タイ族は葬儀の数日後、シャマンを招き、死者の魂を霊界に送りだす。儀礼はシャマンのうたによって死者の道行きが歌われる。特徴はシャマンによる様々な精霊のやりとりをうたう一人多役の声の演劇的パフォーマンスである。
  • 『お墓がいらない人たち―変貌する日本の葬送儀礼』
    金セッピョル(総合研究大学院大学)
    2008年、17分
    撮影地:日本/東京、神奈川、山梨一帯
    内容:現代の新しい葬送形態である自然葬を紹介した映像。自然葬の順序と儀礼行動、個別の実施者たちの自然葬にいたった理由、実施にあたっての心境などを収めた。
  • 『再会の旅』
    金セッピョル(総合研究大学院大学)
    2012年、15分
    撮影地:日本/東京一帯
    内容:墓という、故人を思い出す可視的な装置をもたない自然葬は、どのような理由で、どのような感情をもって行われているのであろうか。また、自然葬実施者たちはどのように故人に別れを告げ、けじめをつけているのであろうか。本作品は、故人との思い出がある所々に少しずつ遺灰を撒いていく旅を映像に収め、このような問いを探求するものである。
  • 『アナ・ボトル―西ティモールの町と村で生きる』
    森田良成(摂南大学外国語学部)
    2012年、43分
    撮影地:インドネシア、西ティモール
    内容:西ティモールにある町クパンには、「アナ・ボトル」(空き瓶の子)と呼ばれる男たちがいる。彼らは荷車を押して町を一日歩いて、空き瓶や鉄くず、ダンボールなどの廃品を集め、それらを換金してお金を得ている。町での重労働によって得たお金を、彼らは何に使っているのか?彼らのお金の稼ぎ方・使い方から、物やお金の価値、「貧しさ」について考える。

【ファシリテーター】
石倉敏明(明治大学野生の科学研究所)
川瀬慈(国立民族学博物館)

【定員】
15名

参加希望者は、下記メールアドレス(伊藤悟)までご連絡ください。
satoru_music@yahoo.co.jp

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