NAKAZAWA Archive

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書籍「共にあることの哲学と現実――家族・社会・文学・政治 (フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉2 実践・状況編)」(書肆心水)

2018/01/21

本研究所の研究員でもある岩野卓司さん(明治大学法学部教授)が中心となって編集した書籍「共にあることの哲学と現実――家族・社会・文学・政治  フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉2 実践・状況編」(書肆心水)が出版されました。ぜひ手に取ってご覧ください!

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内容紹介
フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉2 実践・状況編

変転する共同性、その現代的状況をとらえ、新たなありかたを問う、デリダ、ドゥルーズ、フーコー、バタイユ、ブランショ、レヴィナスの理論からの展開。現代の世界や日本の状況を考えるうえでフランス現代思想の共同体論が参照可能かどうかを見きわめる試み。「フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉1 理論編」『共にあることの哲学』の続編。

目 次

序――共同体論を実践するために……岩野卓司

I 家 族
家族への信――デリダと絆のアポリア……宮﨑裕助
現代社会における愛・性・家族のゆくえ――ドゥルーズの「分人」概念から出発して……藤田尚志

II 社 会
雑種たちの共同体を求めて……澤田直
「合理性の共同体」の存続のために――哲学的思考と教育……坂本尚志

III 文 学
宮沢賢治のアセファル共同体――共にあることと宗教……岩野卓司
「すべて」をめぐる断片の運動――ブランショにおける共同体の(非)実践的射程……郷原佳以

IV 政 治
国家と社会の「あいだ」をいかに(反‐)造形するか――レヴィナス、ブーバーとユートピア的社会主義の明日……合田正人
喪のポリティクス――デリダ、「私は死で動いている」の射程……増田一夫

岩野卓司編著『共にあることの哲学と現実――家族・社会・文学・政治  フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉2 実践・状況編』
書肆心水 2017年11月 本体3900円(税別)

NEWS

『知の橋懸り 能と教育をめぐって』明治大学出版会

2017/03/30

明治大学出版会より、明治大学学長土屋惠一郎氏と中沢所長の対談書籍『知の橋懸り 能と教育をめぐって』が4月上旬に刊行されます。昨年明治大学にて行われた対談を契機に、能から教育までを語ります。

『知の橋懸り 能と教育をめぐって』土屋惠一郎・中沢新一著

どうぞお手にとってお読みください!

明治大学出版会「シアンス・ソバージュ・ド・ポッシュ:野生の科学叢書」第5弾
La science sauvage de poche 05
『知の橋懸り 能と教育をめぐって』
土屋惠一郎、中沢新一著
B6判・196ページ・本体2,200円+税
ISBN 978-4-906811-21-2 C0074
2016年4月上旬刊行

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内容紹介
能とは何か? 能は祭儀だった? 芸能としての能の見どころは? 能をどうやってプロデュースするのか? 人類の精神史の中に能を置くと何が見えてくるのか? 明治大学長の土屋惠一郎と野生の科学研究所所長の中沢新一がさまざまなポイントから能を解き明かす画期的な対談+インタヴュー集。

 

【目次】
まえがき 中沢新一
第1章  能はどこから来て、どこへ行くのか(土屋惠一郎+中沢新一)
第2章  『精霊の王』を再訪する(中沢新一)
第3章  プロデューサー世阿弥を継承する(土屋惠一郎)
第4章  知の体系を作りかえるために(土屋惠一郎+中沢新一)
あとがき 土屋惠一郎

 

【著者紹介】
土屋 惠一郎 1946年東京都生まれ。明治大学長。明治大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学。専攻は法哲学。法学者、能楽評論家。芸術選奨選考委員、芸術祭審査委員を歴任。

中沢 新一  1950年、山梨県生まれ。明治大学研究・知財戦略機構特任教授、野生の科学研究所所長。宗教から哲学まで、芸術から科学まであらゆる領域にしなやかな思考を展開する思想家・人類学者。

NEWS REPORT NAKAZAWA

「鯰絵――民俗的想像力の世界 」(岩波文庫)

2013/06/11

岩波書店「鯰絵――民俗的想像力の世界 (岩波文庫) 」
2013年6月15日発売 1,512円
C.アウエハント (翻訳) 小松和彦、中沢新一、飯島吉晴、古家信平

長いこと品切れだった「鯰絵ー――民俗的想像力の世界 (岩波文庫) 」が文庫になって発売されます。
文庫化にあたり、新たに中沢新一が解説を書き下ろしています。

鯰絵

安政二年の江戸大地震直後に、ユーモアと風刺に富んだ多色摺りの鯰絵が大量に出回った。基本モチーフは、「地震鯰」「鹿島大明神」「要石」。鯰絵とそこに書かれた詞書には世直しなど民衆の願望も表象されていた。日本文化の深層を構造主義的手法で鮮やかに読み解く日本民俗学の古典。カラー図版多数。

(解説=宮田登・中沢新一)

NEWS NAKAZAWA

『大阪アースダイバー』発売!!

2012/10/10

大阪こそが「真性(ほんまもん)」の都市であるーーーー

南方と半島からの「海民」が先住民と出会い、砂州の上に融通無碍な商いの都は誕生・発展する。
上町台地 = 南北(アポロン)軸と住吉ー四天王寺ー生駒 = 東西(デュオニソス)軸が交差する台地の一大叙事詩。

『大阪アースダイバー』ついに発売です。

プロローグ
大阪アースダイビングマップ

第一部 プロト大阪
【大阪を読み解く鍵を求めて】
「くらげなす」土砂層の上に/大阪の見えない座標軸/二つの軸/南北に走るアポロン軸/東西に走るディオニュソス軸/河内カオスモス/西の王家の谷――百舌鳥古墳群/大阪文化の野生のルーツ/複素数都市
【太陽と墳墓】
ディオニュソス軸線の発見者は誰か/「スミヨシ」系の海民/渡来民たちの波/日の御子の誕生/大阪の大地の歌/太陽の子の死と再生
【四天王寺物語】
軍事と呪術の物部氏/玉造の怪/比類なく高い仏塔/キツツキと鷹の戦い/大阪スピリットの古層/聖徳太子と俊徳丸

第二部 ナニワの生成
【砂州に育つ資本主義】
商人と無縁の原理/水底から出現した島々/八十島のナニワ/ナルニワ国の物語/アジールとしての砂州/淀川河口はクグツのすみか/はじまりの商人/商品は無縁から生まれた/豊かな無縁社会/無縁社会を超える
【超縁社会】
ナニワのミトコンドリア戦略/負けるが勝ちや/有縁、無縁、超縁/トーテム紋章としての暖簾/座という秘密結社/お金と信用/信用とプロテスタント/信仰としての信用
【船場人間学】
船場の性と愛/野生のぼんち/番頭はんと丁稚どん/暗黙知はからだに叩き込む/幸之助と船場道場/甦れ、ナニワ資本主義

第三部 ミナミ浮上
【日、没するところ】
西方の意味/広大なネクロポリス/封印された笑いの芸能/聖なる墓守/埋葬儀礼のまわり/聖から芸人へ
【千日前法善寺の神】
処刑場から見世物へ/聖なるミナミ/地上からちょっとだけ離れて/自転車とパノラマ館/萬歳から漫才へ/民主的な南方からの神々/エビスの記憶/不条理の萬歳/シャーマン・吉本せいの選択/来るべき漫才
【すばらしい新世界】
モダニズムの夢/新世界の精神分析/湿った通天閣/タイシとビリケン/ミナミの胎蔵界曼荼羅/荒陵に咲く花
【ディープな大阪】
最後の庇護の場所/見えない空間/「あいりん地区」の形成史/鳶田から釜ヶ崎へ/世界と運命の転換点/エリアクリアランス/人類型都市構造/ミナミの栄誉/ジャンジャン横丁のデュシャンたち/アンフラマンスなミナミ

間奏曲

第四部 アースダイバー問題集
【土と墓場とラブホテル】
崖地と粘土/あわいの人形/マテリアリストにしてアニミスト/恋のマテリアリズム/ホテルはリバーサイド/自由恋愛のメッカ/ラブホテルとディズニーランドの深層/ラブホと野生の思考
【カマドと市場】
敵が味方に変わるところ/転換の門/海に直結した魚市場/市場とスーパー
【大阪の地主神】
生玉神社と坐摩神社/イカスリの神/ツゲ一族の娘たち/渡辺一族の登場/水軍武士団へ/南渡辺村と北渡辺村/区別と階層差/さまよえる北渡辺村/くり返される強制移住/太鼓の村/解放運動/「同和」の未来
【女神の原像】
「太陽の妻」/太陽と性/不思議な神話の記憶/コリア世界との距離
【コリア世界の古層と中層】
生野区と平野区を掘る/猪飼野の謎/加耶の人々の日本への移住/ものづくり大阪の土台/帝国主義の時代/壁とその解体

Appendix 河内・堺・岸和田ー大阪の外縁
【河内】
先住民の夏至祭/死霊を渦の中に巻き込んで/古層の息づかい
【北河内】
宇宙船イワフネ号/河内の野生の根拠地
【堺と平野】
環濠都市の精神は生きている/ガラパゴス都市/堺と平野ー偉大なる例外者/都市のたたかい
【捕鯨とだんじりー岸和田】
海民の夢の時間/だんじりの運動学/だんじり=捕鯨

エピローグにかえて

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中沢新一 書籍「野生の科学」(講談社)

2012/07/30

2012年8月1日発売予定

研究所の名を冠した、中沢新一の新刊が発売されます。ここ5年の論文を新たに推敲し、書き下ろしも含めた著作。装丁も文章も、野生的で美しい、渾身の一冊です。ぜひ手にとってみてください。

内容は以下の通りです。

 Ⅰ 野を開く環

第1章 数学と農業
第2章 「不思議な環」を組み込んだ人間科学
第3章 頭上のコン
第4章 経済学とトポロジー
第5章 トポサイコロジー

 Ⅱ 知のフォーヴ

第6章 民藝を初期化する
第7章 二つの深沢七郎論(デリケートな分類/奇跡の文学)
第8章 闘うアニミズム
第9章 クラと螺旋 —新しい贈与経済のために
第10章 アール・ブリュットの戦争と平和
第11章 変容の岬
第12章 ユングと曼荼羅

 Ⅲ 空間の野生化

第13章 稲荷山アースダイバー
第14章 甲州アースダイバー
第15章 熱海アースダイバー
第16章 塔をめぐる二つのエッセイ(バベルの塔 ーコミュニケーションの神話/バベルの塔からストゥーパへ)
第17章 Y字の秘法
第18章 野生の地図学

 付録

「自然史過程」について
真の豊かさのための「モジュール・ケネー」

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『緑の政治ガイドブック 公正で持続可能な社会をつくる』の解説で鎌仲ひとみさんと中沢所長の対談が掲載

2012/01/08

2月8日に発売される、ちくま新書『緑の政治ガイドブック  公正で持続可能な社会をつくる』の解説として、映画監督の鎌仲ひとみさんと中沢新一所長の対談が掲載されます。ヨーロッパの緑の党と、日本における緑の政治はどこが同じで、どこが違うのか。とても興味深い対談になっています。是非ご覧ください。

『緑の政治ガイドブック  公正で持続可能な社会をつくる』ちくま新書
デレク・ウォール著 白井和宏訳
解説 鎌仲ひとみ×中沢新一
定価 本体価格780円+税
発売日 2月8日

●目次
はじめに
序文
第一章 世界に広がる緑の政治
第二章 温暖化する地球
第三章 緑の哲学とは何か
第四章 「欲求」でなく「必要」を満たす経済
第五章 生命のための政治
第六章 生き残りをかけた戦略
解説  右でも左でもなく前に進む運動を 鎌仲ひとみ×中沢新一

●内容紹介
緑の政治は一九七〇年代に誕生し、いまや世界的な広がりを見せている。
これは人間と自然の関係を中心にすえて、社会と経済のありかたを考え直そうとする大きな流れだ。
はっきりと目に見える存在である緑の党や直接行動、先鋭的な環境NGOなどの活動の下には、さらに強大で緩やかなネットワークが存在している。
表立った動きをすることのない人々が緑の生活スタイルを実践することで様々な面から政治の改革をうながしているのだ。
福島第一原発が深刻な事故を起こし、グローバル資本主義があらゆる局面で行き詰まりを見せている今、私たちと私たちの社会はどのように変わっていけばいいのだろうか。
チェルノブイリから数十年をかけて脱原発へと舵を切ったドイツをはじめ、世界各国の歴史と現状に学び、公正で持続可能な社会をつくるための着実な行動へとつなげていこう。
緑の党をはじめ、緑の政治の歴史とその広がり、そして基盤をなす思想や今後の課題までがコンパクトにまとめられた、わかりやすいガイドブック。
巻末解説として、鎌仲ひとみ×中沢新一の対談を収録。

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