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公開講座:贈与の哲学【第3回 キリスト教と贈与】

2013/09/19

公開講座:贈与の哲学ージャン・リュック=マリオンの思想もいよいよ大詰めです。
第3回目(最終回)となる今回は、「キリスト教と贈与」と題して、根本から「贈与」を考えます。
どうぞお見逃しなく!

jeanluc-marion

第3回   キリスト教と贈与

偶像(idole)と聖像(icône)
:不可視なものの可視化と可視を通して不可視のものを表現すること
存在なき神:×を施された神:贈与としての神
愛:贈与
聖体の秘跡と時間論:イエスの死と復活をベースにした「過去」と「未来」
中心の時間論:現在は神の贈与の結果
キリスト教の哲学:発見的思考
(主に扱うマリオンのテクスト:L’idole et la distance, Dieu sans l’être)

講師:岩野卓司
コメンテーター:中沢新一

日時:2013年10月18日(金)18:00〜
場所:明治大学野生の科学研究所
資料代:500円

終了後はキッチンわたりがらすによる懇親会(別途、参加費2000円がかかります)を予定しております。
こちらもどうぞご参会ください。

明治大学野生の科学研究所では、本学教授岩野卓司先生を講師に招き、「贈与の哲学ージャン・リュック=マリオンの思想」と題する公開連続講座を行います。この研究会は、これまで当研究所が主として行って来た人類学・社会学・経済学の方向から、現代における「贈与」の主題の重要性についての研究に、現代フランス哲学を代表する一人であるジャン・リュック=マリオンの思想を考察することによって、さらに新しい展望を開こうという試みです。
マリオンはハイデッガーの強い影響のもとに現象学を研究してきた哲学者であり、同時にカトリック神学・哲学の奥深い研究者としても知られている。「存在」と「贈与」のつながりに今までにない視点からの探求が進められ、デリダの贈与論批判に対して、強力な批判の論陣を張ってきたことでも知られています。
日本にまだあまり知られていない、このマリオンの思想について、岩野先生による解説をふまえ、贈与の研究をさらに深化させていくための方向性を開いていきます。

第1回 贈与の現象学

第一回目のレポートはこちらからどうぞ。

交換と贈与。(モース、レヴィ=ストロース、バタイユ)
哲学における贈与論(ハイデッガー、デリダ)
形而上学(存在-神学)批判
現象学とその神学的転回
フッサールの「原理のなかの原理」と〈贈与〉(donation)
自然的態度の変更 :エポケー(主体、客体、対象性、存在者、存在者性の還元):贈与(don)から〈贈与〉(donation)へ
出来事と偶然
飽和した現象(phénomène saturé):啓示
贈与される者(l’adonné):主体に先立つもの、応答、責任
(主に扱うマリオンのテクスト:Réduction et donation, Etant donné )

第2回 デリダVSマリオン:贈与をめぐる論争

デリダ:贈与の不可能性
マリオン:贈与(don)と〈贈与〉(donation)の差異
可能性の条件と出来事:アプリオリ(言語)と絶対的アポステオリ(経験)
現前性なき現前者の可能性
コーラ(場)と否定神学
Es gibt:「ある」
啓示(Offenbarung)と開示(Offenbarkeit)
(主に扱うマリオンのテクスト:Etant donné, Figures de phénoménologie)

第3回   キリスト教と贈与

偶像(idole)と聖像(icône):不可視なものの可視化と可視を通して不可視のものを表現すること
存在なき神:×を施された神:贈与としての神
愛:贈与
聖体の秘跡と時間論:イエスの死と復活をベースにした「過去」と「未来」
中心の時間論:現在は神の贈与の結果
キリスト教の哲学:発見的思考
(主に扱うマリオンのテクスト:L’idole et la distance, Dieu sans l’être)

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